ここまで順を追って書いてきたが、記憶が鮮明なうちに少し先行して違う話を。
これは、島から再びKutaへ戻って来てからのできごとだ。
その日わたしは2度もダマされかけた。
一度目は両替。
バリ島で現地のお金が足りなくなると、街の両替屋に行ってその都度両替していた。両替屋は至る所にあり、店によって若干レートが異なる。
前日に見たホテルの近くの両替屋のレートが結構高かったのを思い出し、その店にいってみた。
そこは裏通りにあり、多少アヤシイ雰囲気だったが、レートは(YEN=119)とかなり高めだ。(その週のだいたいの相場が(114)前後。)ただ、レートが高めの店は手数料を取られたりして結局は損だと聞いていた。
念のためにと表通りの別の両替屋も覗いてみたら、ほぼ同じレートで手数料もかからないと言う。けれどすべて200ルピア札での両替と言われ、あわてて断った。一万円の両替をしたら500枚以上のお札と交換する事になってしまう。財布に入りきらんやん。てかその前に支払う時にめっちゃややこしいし。
そこで先ほどの裏通りの店に戻り、レートと手数料無しの確認をして、お札も50000ルピアでの交換と聞き安心、こちらで換える事にした。(今思えばここで安心したのが間違いだった)
さて、50000ルピアはほぼ500円である。
両替すると言うと、初め1人だった店番の男が別の男を呼び、なぜだか他にも数人の男が近寄って来た。
なんとなく囲まれる感じで、お札の確認がはじまった。
とてもアヤシイ。(− −#)
50000ルピアを2枚一組にして、なぜか両替屋の男は「ワン、トゥ、スリー、ワン、トゥ、スリー」と数える。そしてすごい早業。
いやいや、ややこしいやん?(− −#)
ワン、トゥ、スリーが3回とワンを1回で10なのは判るよ。
でもちゃんと、4、5、6も数えてよ。
仕方がないので、彼が数える時は「いちにーさんしーごーろくしちはちくーじゅう」と日本語で上からかぶせといた。
何回かお互いに確認し合い、自分も数えて一緒に来たK織も数える。
「あってる?」
「あってるな」
今思えばこれももよくなかった。
友達も確認してると思えばそれだけで安心してしまう。
お札を交換し、店を出て歩き出したところで、なにか腑に落ちない気がして財布のお札を数える。
ん?おかしくない?50000ルピア札が13枚しかない。。。
「1万円を500円に両替だと20枚はあるはずよね?」
でもあってたよね???
K織と首を傾げながら、それでもやっぱり足りないのは間違いない。
「騙されてる!」
店を出て何mか歩いたところだったので、すぐさま引き返して店の中に入っていった。
「ヘーイ!アーユーチーティング!!!!」
騙しただろう!とすごい剣幕で怒鳴り込んだものだから、向こうもあわてている。
「13枚しかない!」
と50000ルピアを見せると
「そんなはずは。。。」としどろもどろ。
けど、結局はじゃあその13枚戻してくれたら1万円札返すよ。
という事になった。初めから両替はなし。両者問題無しだと。
考えたらそれもおかしな話であるけれど。
13枚は7千円足らずだ。それを交換するんだから。
何が何でもダマそうというよりは、見つからなければラッキーくらいの感覚なのかも知れない。
怒り狂った日本人相手に最後まで食い下がる気はないらしい。
そうして、安全な表通りの両替屋に行って、無事両替は済ます事にした。多少レートが悪くてもやはり海外では安全第一だと学んだ。
学んだはずなのだが。。。。
この夜再び事件は起きたのである。
つづく
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